江戸時代、北斎の「風景画」や歌麿の「美人画」、
写楽の「役者絵」などと並び、庶民の人気を博した「武者絵」の世界を、世界屈指の日本美術コレクションを誇るボストン美術館の浮世絵・刀剣・
歌川国芳 「小子部栖軽豊浦里捕雷」(部分)
天保5〜6年(1834–35)頃
Bequest of Maxim Karolik
約5万点の浮世絵版画コレクションから、 菱川師宣、勝川派、歌川国貞、歌川国芳、月岡芳年などの 有名絵師が描いた「武者絵」を118点厳選してご紹介します。 すべて日本初出展! 大変保存状態が良いため、摺られた当時の鮮やかな色彩が残っています。
源頼光の「土蜘蛛退治」や、牛若丸と弁慶の「五条橋」など、 武者絵と共通のイメージをもつ鐔27点が出展。 江戸時代の人々が見れば何の話かすぐにわかったという 武者絵の物語のイメージがデザインされた鐔を、 武者絵と並べて展示します。
歌川広重 「英勇五人傑 宮本無三四」(部分)
弘化4〜嘉永元年(1847–48)頃
William Sturgis Bigelow Collection
約600口のコレクションより、平安時代の安綱から江戸時代末期まで、 日本刀の歴史を概観できる作品を20口厳選。 近年新たに寄贈された世界有数の刀剣コレクター、 ウォルター・エイムズ・コンプトン氏のコレクションも出展されます。
膝丸、蜘蛛切、薄緑など様々な名前を持つ 源氏の重宝「刀 折返銘 長円(薄緑)」(個人蔵)や、 上杉謙信の愛刀「太刀 銘 長船 長光 文永十一年十月廿五日」 (米沢市上杉博物館蔵)など、 武者絵に関連する国内の刀剣も特別出品。